緊急時に起きうる心身のストレスとケア

2020.04.03

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、日常生活に様々な変化が起こっています。

不要不急の外出の自粛、働く環境の変化、家庭内の密着等々、予想もしなかった変化にストレスを感じ始めている方も少なくないでしょう。

今回は、緊急時に起きうる心身のストレスとケアについて、一般的なことをざっくりとまとめてみます。新型コロナウイルスへの対処は、少々長期的な取り組みになりそうです。このような時に心身に起きうることを予め知っておくことで、ストレスに無意識に振り回されることを防ぐことができます。意識的に心身のバランスをとりながら長期戦に備えましょう。

 

非常時には、以下のようなストレス反応が起こりがちです。

①回避・麻痺
・起きていることを考えたり話したり、感情が沸き起こるのを極力避けようとする
・趣味や日常の活動に以前ほど興味を感じなくなる
・嬉しい、楽しいといったポジティブな感情も以前に比べて感じづらくなる

②過覚醒
・物音などのちょっとした刺激にも反応する
・物事に集中できない
・必要以上に警戒する
・イライラして人と衝突する

他にも、心身に以下のような変化が起こる可能性があります。

❏心理・感情・思考面
・不安
・意欲低下
・気分の落ち込み
・自分を責める
・判断力、決断力低下

❏身体面
・頭痛等の痛み
・だるさ、めまい、吐き気
・下痢、胃痛などの消化器症状

❏行動の変化
・飲酒や喫煙の増加
・食欲不振や過食
・ちょっとしたことで喧嘩になる
・情報やSNSから離れられなくなる

 

<こんな対処をお勧めします>

・静かな時間をとり、自分が今何を感じているのかに意識を向けてみる
・今感じていることを信頼できる人に話す。(話したくなければ無理に話さない)
・気分転換や軽い運動をする(例:呼吸法、ヨガ、目や腎臓をホットタオルで温める等)
・我慢をしすぎず、無理のない範囲で楽しいことをやってみる(やってみたかった趣味等)
・食事や睡眠等、日常生活のリズムをなるべく崩さない
・過度の飲酒、喫煙を控える
・情報から離れる時間を作る(TVやSNSを見る時間を制限する)
・根拠のないデマに振り回されない(一次情報を確認する)
・必要に応じて専門家のサポートを受ける

不確実な事態に遭遇した時に、怒りや不安やストレスを感じることは自然な反応です。自分を責めず、無理をしすぎず、1日1日をレギュレーションしながら過ごしていきましょう。

 

参考:

東京福祉保健局 『災害時の「こころのケア」の手引』
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/tamasou/sonota_jouhou/saigaitaisaku.files/saigai.pdf

 

カテゴリー: 未分類

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