SIBAM(サイバム):統合のための5つの要素

2013.05.08

あっという間にゴールデンウィークも終わりました。

休日の疲れが出始める頃かもしれません。急激にペースを上げるのではなく、日常にソフトランディングできるといいですね。

前回少し触れました、SIBAM(サイバム)という概念について書いてみたいと思います。

SIBAMとは、「人間の体験の全体を形成する5つの要素」のことです。ソマティック・エクスペリエンスの創始者であるピーター・リヴァインによる概念です。

5つの要素とは、具体的には以下のことです。

S:感覚(Sensation)

I:イメージ(Image)

B:動き(Behavior)

A:情緒(Affect)

M:意味(Meaning)

多くの人の場合、刺激に対して「より反応しやすいチャネル=要素」というものが存在すると思います。例えば、物事に対して感情優位の人もいれば、思考優位の人もいる、というようにです。その優位さが本人にとって不都合が生じない範囲であれば、それはその人の「個性」の範疇なのだと思います。

また、この5つの要素は要素間での繋がりも持っており、その繋がり方によって体験は体系づけられ、全体像が作り上げられます。5つの要素の繋がりに調和がある時、人は人生を豊かに味わうことができると考えます。

一方、トラウマの影響を強く受けていると、反応するチャネルがパターン化したり、いずれかの要素間の繋がりが強くなりすぎたり、逆に繋がりが絶たれたりします。

例えば、

草の香りを嗅ぐと、必ず不安になるのだが、それがなぜなのか分からない。

という場合は、

・感覚(草の香り)と情緒(不安)が強く繋がりすぎている

・感覚(草の香り)とイメージ、動きの繋がりが絶たれており、結果、なぜ不安になるのか分からない

仮にこのように解釈することができます。

このように要素間の繋がりが不自然になるのは、かつての未解決のトラウマと似た刺激に対して、神経系はパターン化した反応を示す傾向があるからです。

上記の例で考えると、その人は子供の頃に草むらで転落事故に遭った経験があり、その体験が本人の中では未完了で統合されていなかったのかもしれません。

こういった、5つの要素間の繋がりの不調和を解消するために、

・不自然に繋がり過ぎている要素は、その繋がりを自然なものに変えていく

・繋がっていない要素間に繋がりを持てるようにする

抽象的ですが、こういったことをSEのワークの中で取り組んでいきます。

未完了の防衛反応による必要のないエネルギーの解放だけでなく、知覚のパターンやシステムの調整も重要視するということです。

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