自分の「好き嫌い」を尊重する~二極性を受け入れる~

2012.08.06

強い日差しから一転、今日の東京は強い雨でした。

体がびっくりしてしまいますね。

そんな中、最近の私はといえば、あることをテーマに日々を過ごしています。

それは、「自分の好き嫌いを尊重する」ということです。

「これは好き、これは嫌い」という自分の素直な感情をそのまま認めるということが、いつの間にか苦手になっていたように感じます。 このテーマ、Constructive Restのポーズで出てきた強い怒りと繋がりがありそうです。

自分の「嫌い」をあまり感じないようにすると、確かにある意味では環境に適応することがたやすくなるように感じます。違和感や抵抗を自分で抱えるしんどさからは逃れることができますし、ある程度人間関係の軋轢を避けることにもなり得ます。

でも、自分の「嫌い」を感じないようにすると、当然ですが「好き」も鈍ってくるんですよね。一見穏やかだけれど、よく見ると、笑っているのか怒っているのか悲しんでいるのか楽しんでいるのか、よくわからない表情の人になっていたように感じます(笑)

自分の10代を振り返ると、好き嫌いが沢山あったことを思い出します。

音楽、服、勉強、人間関係、考え方、生き方・・・、 不器用でとんがっていて強い、当時の自分はそんなエネルギーを持っていたように感じます。

その強いエネルギーから生じる様々な出来事、例えば、賛同してくれる人もいる一方、否定されることも多くなるといった周囲からのはっきりとした反応や、それに対して生じる自分の感情を、いつしか抱えることが難しくなり、感情をぼやかしていったのかもしれません。 当時を思い返すと、自分自身を持て余している自分をはっきりと感じます。

自分が憧れる人、例えば芸術家や有名人などは、決まってアクの強い、評価が真っ二つに分かれるようなタイプの人達です。時には嘲笑されたり批判されたりしても、自分を貫き通した人。例えば岡本太郎さんやプリンス、陶芸家のルーシー・リーなどです。考えると血が沸き立ちます(笑)

個性が強いものがただ好きというよりも、そういった「貫く生き方」や、貫くことで生じる、いいことと悪いことの両方を引き受ける潔さに惹かれるのだと思います。神経系が柔軟でないと、できない生き方ですね。

その一方で、好き嫌いをはじめとしたこの世界の陰陽、二極性のようなもの、すべてが常に変化していくこと、それに伴って自分の感情が揺れ動くことを、私は恐れて生きてきたように思います。でも、そろそろそれらを受け入れて、色濃い人生を生きることを選びたいなと思う今日この頃です。自分の好き嫌いを尊重するのは、その最初の一歩です。

そう思うようになったことのきっかけには色々なことがありますが、そのひとつは、生きている限り二極性からは逃れられないと思い知ったことと(笑)、二極性が強みや好奇心、癒しにも繋がるということが分かったからです。

例えば、ソマティック・エクスペリエンスでトラウマにワークする時、「リソース」という概念を使います。トラウマにただ飛び込むのではなく、リソース=その方の資源や強み、心地いいこと、好きなこと、楽しいことなどを用いて、神経系の拡張と収縮を繰り返し、解放へと向かっていきます。二極性があるからこそ、トラウマからの解放も可能になる、ということですね。

いいことも悪いことも、嬉しいことも悲しいことも十分に味わえる、味わえるだけの柔軟な器がある、そんな生き方ができるようになったら幸せだな、と思います。

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