「being」と「doing」

2012.08.27

先日、新宿御苑に行ってきました。

学生の頃、新宿御苑にあるシンクタンクでアルバイトをしていた時期があり、御苑の周辺をうろうろすることはあったのですが、中に入ったのは今回が初めてでした。

木々が生い茂り、まるで森の中にいるようでした。木の間からは明るい光が差し込み、目を開けていられない程でした。

人は少なく、聞こえてくるのは蝉の声のみです。緑と光と蝉の声、そして沈黙。

日常の慌ただしさから静けさへと頭が切り替わり、ただそこにいて安らいでいる自分がいました。 自然の中にいると、どうしてこうも安らげるんでしょうね。

日々の生活の中では、自分が「何かをすること」、いわゆる「doing」にとらわれているのを感じます。 あれもしなくちゃ、これもしなくちゃと、頭の中のto doリストに追われているような感じです。

それは、物理的に忙しいからなのだと思っていました。

忙しいから、時間が足りないから、せわしない毎日になるのだと思っていました。

この春に働き方を変え、自分の時間が増えました。さぞかし穏やかな日々になるのだろうと思いきや・・、気がつくと「doing」に追われ、形のない何かに急き立てられている自分がいます。

「何か」って何でしょう??

振り返ると、私は日々をことさら忙しく過ごしていることが多かったように思います。

学生時代は学校とアルバイト、社会人になってからは常に忙しい機関に属してきました。

これって、自分が無意識に選んでいることなんだろうなあ・・、と薄々は感じていました。

自分に多くの「doing」を課すことで、自分の存在、いわゆる「being」の不安を紛らわせてきたのかな・・、などど最近改めて考えています。

この世界に生きている以上、ある程度の「doing」や「パフォーマンス」を求められることからは逃れられないのだと思います。それに、「doing」から得られることも沢山ありますよね。「経験」もそうですし、量が質に変わることも多々あるのだと思います。

ただ、自分自身を、「doing」や「パフォーマンス」でしか捉えられないようなると、ちょっと人生が苦しくなるように感じます。「doing」に強くとらわれることの背景には、自分自身への「不足の感覚」があるように思えるからです。

「足りない自分」に満足できず、今とは違う自分を未来に描いて、「今」をおざなりにしてしまう。「今」がスカスカ。少なくとも私は、そんな風に過ごしてしまうことが多かったように思います。

次回に続きます。

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